泥舟クエスト

ロト6 ロト7の当選記録と、夢も希望もない人間の戯言。愛犬だけが生きがい。

人がこわい

もともと内気で人見知りだった上に、実の母から虐待されて育ったものだから、人間不信である。


そんな性格も、趣味のスポーツを楽しんでいたときはいくらか改善し、人と明るく楽しく接することができていた。


身体の不調により運動できなくなってからは、また閉じこもった自分に戻ってしまった。友人もいない。


両親の親族とは絶縁状態だし、夫の親族とは仲良くなれそうにもない。表面上はふつうに接してくれているが、疎まれていることは常にひしひしと感じる。


こんな自分と一緒にいて優しくしてくれる夫には感謝しかないが、なにせ根っからの人間不信なので、夫から酷い目に合う夢もしばしばみる。


そんな日は朝から疲れがとれることなく、精神的にも疲弊しきっている。

母が私にのこしたもの

住宅メーカーのカタログを見るのが好きだ。

カタログを眺めながら、自分の理想の家を思い描き、そこでくつろぐ愛犬の姿を妄想して癒されている。


カタログには、土地取得の経緯が記載されているものも多い。それを見ると、立派な家の建築主は必ずと言っていいほど、親所有の土地か、親から相続した土地に家を建てている。


親ガチャ大成功自慢大会状態で、羨ましいやら…嫌気がさしてカタログを閉じることも少なくない。


母は私に何を残しただろうか。


小学生の頃、最愛の父が他界すると、母の厳しい躾は次第に虐待へとエスカレートしていった。姉兄が可愛がられる一方で、私は精神的にも肉体的にも傷つけられた。


母が私に残したのは、決して癒えることのない、痛めつけられた心と身体の傷痕だけだ。

食器棚の中に入りたい

時々、自宅でくつろぐ夢を見る。夢の中で、心地よい空間に包まれて、心の底からリラックスする。


夢に出てくる部屋はいつも、幼少期を過ごした家か、独身時代に借りていた部屋のどちらかだ。現在住んでいる家が夢に出てきたことはない。


今暮らしているのは、夫の実家。

決して広くはない4LDKだが、夫婦2人で住むには十分なはず。が…家中に物があふれている。


夫の物、他所で暮らす夫の両親と姉妹の物が、クローゼットを占領し、あるいはしまいきれずに家じゅうに置かれているのだ。

私がそれらに手をつけることは許されない。私の物をしまう収納スペースはないので、できるだけ物を持たないようにしている。


結婚前、私のためにひと部屋は空けることを約束してくれていたが、その約束もあっさりと破られてしまった。

整理整頓好きの私がどう頑張っても片付けられないこの家は、居心地の良いリラックスできる空間とはほど遠い。


そんな家の中でも1箇所だけ、心安らぐ空間がある。ガラス張りの食器棚の一角、40cm角あるかないかという小さなスペースだ。


そこには、少しづつ集めたお気に入りの陶器やグラスが並んでいる。この家の中で唯一、私の好きなものだけが所狭しと詰め込まれた、しかし綺麗に整理整頓された癒しの空間だ。


でも私はそこに入ることはできない。